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ルナを保護した経緯

ルナ − 耳の不自由な繁殖不用犬・・

2003年のクリスマス・・・1頭のイングリッシュ・コッカーが発したSOSは
インターネットに運ばれてわたしたちに届きました。

その子の名前は ルナ。
1歳のブルーローンの女の子です。
数日前まで、名前すらなかったこの若いE.コッカーは 耳が聞こえません。
冬の寒空の下、暖かく迎えてくれる家族を探し求めているのです。

ルナは ある繁殖場が繁殖用にと 他所から入れた犬でした。
ところが 耳が聞こえないことがわかったため、繁殖場にとって不用な犬となったのです。
なぜならば、聴覚障害はE.コッカーにたまに見られる遺伝病であり、ほとんどの場合が先天的です。
遺伝的な障害を持つ犬は 繁殖に用いてはならないのです。
ルナはコンパニオンドッグとして 一般家庭へ里子に出されることとなりました。

空輸されて到着した家には、何頭もの小型犬が暮らしていました。
おっとりとおとなしい小型犬たちと 若いE.コッカーらしく活発で元気一杯のルナ。
同じ部屋で共に暮らすには タイプが随分と違うことがわかると 飼い主にとって、すぐにルナは手に余る存在となってしまったのです。
そして 精神的にどんどん追い詰められて、そのしわ寄せはルナ自身に向かいはじめようとしていました。

里子に出されて数日のうちに 生きて行く場所を失いかけてしまったルナからのSOSはインターネットによって わたしたちE.コッカーファンシャーの知るところとなりました。飼い主からルナの里親探しの協力を要請されたのです。

わたしたちは 早急にルナをその環境から救い出すことにしました。
寒空の下、終日ベランダで過ごしていたルナの健康状態が まず第一に心配されました。
また、ルナを手放すにあたって、受け入れる保護団体や里親探しなど、この飼い主には適切な対処を期待できないと判断し、わたしたちの愛するE.コッカーを 自分たちの手でレスキューすることにしたのです。

SOSを受けてから1日半後には、ひとりのファンシャーがルナを迎えに 片道8時間以上かけて高速道路をひた走りました。そしてその日のうちに ルナを一時預かり場所へと移動させることができたのです。

ルナは暖かい部屋と清潔な寝床を得ることができました。
ルナの身の安全は保障されたのです。

クリックすると拡大写真になります 人懐こく甘えん坊で、他の犬とも上手に接することができるルナ。
しっぽブンブンで抱っこをせがみ、ひとり 楽しそうに部屋の中を駆け回るルナ。
好奇心旺盛で どこでもにおいチェックを欠かさないルナ。
ごはんが大好きな食いしん坊のルナ。  
ひとりぼっちが苦手で ちょっぴり うぉんうぉん騒いでしまうルナ。

・・・すべて 愛すべきE.コッカーの姿そのものです。

初めてのトリミングで テーブルの上で寝てしまい、足先を触られても起きません。オドオドと怯える様子もほとんどありません。
お散歩も強く引っ張ることなく歩けます。
こんなにも良い子のルナなのです。

・・・・ただひとつ、耳が不自由なだけなのです。

ルナの旅は、まだスタートしたばかりです。
これまで、耳が不自由なだけで 転々としてきたルナには 今度こそ
終の棲家を見つけてほしいのです。
赤い糸を しっかりと手繰り寄せてほしいのです。

このサイトにお越しくださったみなさま

どうか ルナがしあわせをつかみとれるよう 力を貸してください。
そして、こころの声で話しかけてやってください。
ルナが 真の家族にめぐり会えるその日まで。
どうぞ よろしくお願いします。

2003年12月27日