くど造り民家
くど造り民家とは屋根がコの字形をしていて,主として麦わらをもって葺かれているが,中には葦や茅を用いているところもある。部屋の間取は,田字形の四間が標準的であって,入口が前と裏にあって直線的に通じ,その片側が部屋となり一方は作業場兼物置の広い内庭となり,その内庭の奥の方に炊事場が設けられ,裏口のそばには用水路が通じて遮光範囲がないなどの優利性が認められる。このくど造りの民家の発生については原因や年代は明らかでないが,鹿島地方では大部分が江戸時代の末期から明治にかけて建立されたものと考えられる。
「むつごろう」かけ
「むつごろう」は,有明海特有の泥土上に生息し苔類を常食しているため,漁師は,押板(長3m×巾50cm)を使用,片足を乗せ片足で蹴り進み釣竿に空針でかけるもの。
鮒市
二十日正月に出す郷土料理「ふなんこぐい」用のふなを販売する全国的にも珍しい鹿島の伝統行事「ふな市」。300年以上続く伝統行事で、ふなんこぐいは調理に一日かかるため、二十日正月の前日である1月19日の早朝に行われている。 今年は鹿島市の浜町酒蔵通りで早朝6時より開始。
佐賀県鹿島市浜町中町,新町
棚じぶ
「棚じぶ」は海岸近くに杉丸太を組合せた櫓(約8m)に仮小屋を作り四角に組んだ四ツ手網おろし,魚の回遊を見計らって引上げ,魚獲する原始的なもの。有明海の伝統漁法である。
佐賀県鹿島市七浦海岸