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保護した経緯
シェパード保護活動目的
署名協力のお礼
サイト運営終了の挨拶

犬を捨てることは犯罪です。
ですが、市民が放棄したい犬は、行政は狂犬病予防法により引き受けなくてはいけません。そのこと自体に問題はありません。奨励されるべきことではありませんが、捨てられたり虐殺されるよりマシであるという苦肉の策ということです。

ただ、私見ですが、どうしても手放さなくてはならないのであれば、せめて状態を良くするよう努めるべきではないかと思います。

そう。殺すのだからどうでも良いのではなく、殺すのだから、せめてキレイにしてあげて欲しい。
あるいは、酷い状態になる前に手放す決断をして欲しい。そうすれば、もしかしたら一縷の望みが開けるかも知れないのだから。

【お知らせ】
今回の保護にかかった費用を集計しましたので、ご報告いたします。
尚、今回の保護に関しましては、外部からの寄付等はいただいておりませんので
支出のみのご報告となります。

医療費(ホテル代、検査代、避妊・去勢代)879,047円
エンジェル葬儀代45,000円
交通費・打ち合わせ代24,351円
訓練費(11/21〜2/21)140,000円
<合 計>1,088,398円


【お知らせ】
2004年4月6日 13,387名分の署名を警察犬協会にお届けしました。
お届けの様子は こちらをご覧ください。

提出にともない、署名いただいたお名前のファイルを全部、抹消しましたことを
ここにご報告いたします。

この犬たちは、多くのレスキューされた犬たち同様、ある地獄のような環境から蘇った犬たちです。
保護された時点で、長毛種ではないにも関わらず何層にも重なりこびりついて固まった糞尿で、まるでアルマジロのような鎧を着ていました。
筋肉はほとんどなく、立ち上がればかかとがくっつき、膝もX脚にくっついた状態でした。
何頭かは遠目に見ても骨格標本のように痩せていました。おそらく狭い空間に7頭のシェパードが閉じ込められ飼われていたのでしょう。足の裏はフワフワで、外を歩いてないことを示していました。

また、首輪やリードを付けたことがなかったようで、首輪をつけることに苦労しました。
私たちが保護したのは最終的に放棄された6頭のうちの5頭でした。

大きな写真へ 保護したは良いけど、あまりの臭いにすぐにシャンプーしました。お湯のシャワーをかけるとシャンプー剤を使ってないのに、足元に泡が立ちました。(右写真【拡大写真】)

身体にこびりついたアンモニアによるものでした。糞尿による臭いや汚れだけでなく、全身マラセチアによる皮膚疾患を起こしていました。


エナ ピノ
また、耳番号が入っている側の耳が、なぜか1/3ほど切り落とされている犬が数頭いました。
もしこれが個体識別をできなくするためのものであれば許しがたい虐待ですが、残念ながら証拠はありません。

臭いと怒りに吐きそうになりながら、哀しい目をした犬たちを洗い続けました。
何度シャンプーしても臭いは取れませんでした。結局、1頭につき、4回洗いほどして固形の糞のこびりつきや抜け毛を落としただけで諦めました。それでも洗う前に比べれば、同じ車内にいることができるようにはなりました。ただし、その時、着ていたものは靴に至るまですべて破棄せざるを得ませんでした。  :::: 保護当時の様子 :::

その足で本人自身もシェパードファンシャーである獣医師のもとに、初回身体検査を受けに行きました。そこでは簡単な視診と触診のみでしたが、酷い下痢を起こしていることから虫下しを処方されました。

そこにすでに来てくださっていた心強い協力者の元に、二頭が引き受けられて行きました。それぞれご自身もシェパードと暮らすトレーナーさんたちです。

状態が非常に悪く健康回復に時間がかかりそうなオスと、やんちゃで隙あらば逃げようとする若いメスをお願いしました。母犬と思われる犬は、同夜、引き受けてくださるファンシャーの方のもとに届けることになりました。

中に片耳が折れ、非常におとなしくしていた若いメスがいました。他のメスから苛められていたメスでした。
エンジェル そのメスに子宮蓄膿症の症状が出ていました。削痩した身体であることや、酷い環境だったことを考えると、手術は賭けでした。 ですが、すでに衰弱し始めていることを考えると、抗生物質で戻せるかどうかは疑わしいと判断されました。
翌日、同獣医師執刀で子宮摘出手術を受けた彼女は、そのまま麻酔から覚めることなく逝ってしまいました。体力がついて来れなかったのでした。

遺体を引き取り、保護仲間の家の愛犬として世田谷の大蔵動物霊園にて丁重に荼毘に付しました。
亡くなったメスは「エンジェル」と名づけられました。死後、初めて名前を付けられ呼ばれたのでした。


エンジェル。彼女は何のために生まれてきたのだろう…。

告別式の間中、救えなかったことが口惜しく哀しく、涙が止まりませんでした。
亡くなったエンジェルの分も、残った犬たちには強く生き抜いて欲しい。


今、上記の通り、4頭のうち2頭はプロトレーナーさんたちの個人宅で、1頭は数十年来のシェパードファンシャーの方の自宅で、もう1頭はトレーナーを備えた獣医師の元で、まず健康を取り戻すことから始めていただいています。そして、ここで1頭1頭の変化していく様子を記録していただくことにしました。

ここを訪れた皆さん。
どうか、彼らの状態を見守り、応援してください。

   彼らが私たちを使って伝えようとしていることに
   耳を澄ましてください。

きっと大切なメッセージがそこにはあるはずです。
本当の耳を持つ者だけが聞き取れる重要なメッセージです。

また、皆さんの思いが彼らを健康に導き、彼ら自身こそ人間を幸せにする才能を持つことを思い出させることでしょう。そして、彼らが本当の家族の元に落ち着けるまで手をつないで彼らを助けてください。
どうか、よろしくお願いします。

(2003年11月26日)


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