小野川温泉
米沢市街から8km、山あいの道路の両側に旅館が並び、道端れは白い湯気がたちこめている。小野小町が父を訪ねる道中でこの温泉を発見したと伝えられており、付近には小町に関する名所も多い。共同浴場尼湯は小町が開いたといわれ、この湯につかると美人になるとか。神経痛、切り傷、婦人病によい。自炊のできる宿も数軒ある。◎尼湯 尼湯は小町開湯とされる共同浴場で、温泉街南寄りの薬師堂のある高台を背にして立つ。木造の浴室内は中央を板で仕切った簡素な造りで、石とコンクリートの土台に湯船が掘り抜かれている。源泉は75度と高温で、外側の源泉場で卵がゆでられたりしている。すぐ近くにもう一つの共同浴場滝の湯もある。8〜21時、無休。TEL(0238)32-2740
赤湯温泉
開湯910年余の山形の名湯。米沢牛・山菜料理・鯉料理が名物。フルーツ王国でさくらんぼ狩り、ぶどう狩り、りんご狩りが楽しめ、ワインやフルーツ菓子が特産。
姥湯温泉
標高1,250m、山形県内では最高地にある一軒宿。付近には獅子岩・姥岩・白象岩・虎岩・観音岩・蜂巣岩などと名付けられた奇岩が屹立し、三階滝・潜滝などの滝もあり、そのすぐれた景観は吾妻の温泉中第一といわれ、秋の紅葉がとくに美しい。東大巓への登山基地ともなっている。
滑川温泉
吾妻連峰の西北、山ふところにいだかれ、東大嶺に源を発する前川上流の切り立つような北谷にある。標高約800m前川にかかる吊り橋あたりの川床は、一枚岩で流れる水が美しい。避暑によく、また新緑や紅葉がすばらしい。付近には、滑川大滝や亀滝、布引滝、五階滝などの景勝地がある。天然の露天風呂があり、秘湯として脚光を浴びている。
白布温泉
西吾妻山の北麓、標高850mの高地にある渓谷沿いの温泉。開湯は約700年と古く、温泉街の中央にはカヤぶき屋根の旅館が1軒残る。また全国的にも珍しい白猿が生息しているところとしても有名。白布温泉街・新高湯温泉・天元台で利用できる湯めぐりクーポンも実施している。
湯の沢温泉
日本名湯鑑に名をつらねる古い温泉。開業昭和55年。無色透明の単純泉で、温泉水を利用したコーヒーを商品化している。平成17年秋に「おふたり様」専用旅館としてリニューアル。
大平温泉
米沢市の南約14km、西吾妻山の中腹にある山の湯。野猿の群れやカモシカの姿も時おり見ることができる仙境である。付近は断崖がつづき、薬師滝、火焔滝など多くの滝がかかり、渓谷美に富んでいる。露天風呂が人気。
湯沼温泉
南陽市赤湯の南東2.5kmのまほろばの里(高畠町)にあり、田園温泉として親しまれている。泉質は単純硫化水素泉で、高血圧やリウマチ、創傷、婦人病、糖尿病などに効く。
五色温泉
天武帝の白鳳年間(約1280年前)役の行者小角が発見したと伝えられている。また上杉家の重臣直江山城守兼続の奇病がこの湯に浴して快癒したことから霊湯温泉の名が広まった。夏は避暑に、秋の紅葉もよい。子宝の湯としても有名で、露天風呂もある。
新高湯温泉
標高約1,120m、背後には西吾妻山が屏風のようにそそりたっているが、北方は開けて飯豊連峰が一望できる。泉質は含石膏硫化水素泉で高血圧や糖尿病、皮膚掻痒病、婦人病などに効くといわれている。木の根や岩石を使ったユニークな露天風呂が人気。
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