銀山温泉
銀山川をへだてて三層四層の木造の宿がズラリと建ち並び、川からは湯煙が立ちのぼっている。銀山温泉のお湯は、細かな湯花が混じった乳白色のお湯。湯治場の雰囲気が残っている点では全国でも有数の温泉。「能登屋旅館木戸佐左衛門」や「旅館永沢平八」などと人名を大きく書いた、漆喰(しっくい)の看板も珍しい。温泉街の中央に共同浴場があり、タオル片手の浴衣姿の湯治客たちが川のほとりを往来しているのが、部屋の窓からも見える。温泉街の石畳の歩道沿いに足湯「和楽足湯(わらしゆ)」があり、温泉街をながめながらゆっくり会話を楽しみたい。
瀬見温泉
亀割山の南麓、小国川の清流に臨んだ静かな温泉場で、山水の景勝に恵まれ、とくに紅葉の季節がすばらしい。この場は源義経の北の方が亀若丸を生んだところといわれ、その時産湯を探しにでかけた弁慶が近くの岩かげから立ち昇る湯煙を見つけたのがこの温泉の始まりと伝えられる。近くには弁慶笈掛桜、子安の清水・弁慶投石など、義経・弁慶にちなんだ伝説も多い。山菜、川魚がおいしい。
赤倉温泉
小国川の河畔に湧く閑静な山の湯で、慈覚大師が諸国行脚のおり、村人達が馬の傷を小国川に湧く川湯に入れて治しているのをみて錫杖でかたわらの岩を掘ったところ熱湯が噴出したのが始まりとされている。近くには、芭蕉ゆかりの封人の家・山刀伐峠や翁山の古跡・草分明神・馬頭観音などの名所旧跡や赤倉温泉スキー場があり、春は山菜狩り、夏は小国川のアユ・イワナ釣り、秋は茸狩り、冬はスキーと四季を通じて観光客で賑わう。
肘折温泉
出羽の霊峰月山にいだかれ、銅山川の清流に臨む温泉で、いかにも山の湯治場らしい静かなところ。昔から傷によく効く“疵湯”として知られ、切り傷や名前のとおり骨折の後の治療に効果がある。温泉街には今でも共同浴場が2カ所あり、泉質、泉温、効能もそれぞれ異なる。上湯(疵湯・冷湯)は打撲傷、切り傷、下湯(疝気の湯)は、あたたまりの湯といわれ、神経痛、リューマチによい。毎朝、朝市が立ち、あちこちの宿から湯治客がくり出している。◎上の湯 温泉街のはずれバスターミナル近くにある下の湯は、別名疝気湯、あたたまりの湯と呼ばれる。婦人病や冷え症に効果が高いことから女性には特に親しまれてきた。6〜23時、無休。TEL(0233)75-2111
さくらんぼ東根温泉
西に月山、葉山、朝日連峰を遠望する田園の湯の街。明治43年、水田地帯に潅漑用の堀抜井戸を堀ったとき湧出した温泉で、交通の便に恵まれ近年急速に発展した。山形空港にも近い。付近には「太々神楽」で知られる若宮八幡宮、展望の良い黒鳥公園、最上33観音第19番札所の黒鳥観音などがあり、ほかに国指定特別天然記念物の「東根の大けやき」や観光果樹園などもあって、見どころが多い。
べに花温泉 ひなの湯
「べに花温泉ひなの湯」は高齢者の方や身体を不自由な方にも優しい「ひな風呂」を設けております。また、泉質の良さで入浴効果も高く、特に神経痛やリューマチなどに効くといわれています。交通の便も良いため町内及び町外の人々からも幅広く利用されて、年間約40万人の入湯者で憩いの場として人気があります。
新庄温泉
新庄市の郊外最上川左岸の丘陵地にある。最上川をへだてて八向楯趾が相対し、東方に遠く煙霧の中に新庄市を望み、西北方には出羽丘陵の山波をへだてて、出羽富士・鳥海山が展望できるなど、眼前の眺めは全く天然の絶景といえる。最上川舟下りへも近く、源義経・俳聖芭蕉の遺跡を求める観光客で賑わいをみせている。
奥羽金沢温泉
保養センターがあり、吹入浴・圧注浴・泡沫湯・うたせ湯などが整備されている。自然に囲まれた好環境にある。
碁点温泉
最上川沿いにある多目的保養温泉。12種類の浴槽があり、老若男女が楽しみながら温泉につかり健康づくりができる。◎クアハウス基点 客室から最上川を一望にできる鉄筋4階建てホテルの中にある。本格的なクアハウスで日帰りの利用客も多い。ピラミッド型のバーデゾーンには全身浴・部分浴・箱むし・圧注浴など12種類、男女合わせて20の浴槽がある。“ヘルスアップコース”はクアハウスの効果とトレーニングルームでのヘルスケアトレーナーの健康づくり指導、カロリー調整した食事とを合わせた滞在型(3泊4日以上)のコースで、シェイプアップや健康増進を目的とした人に人気が高い。敷地内には洋風露天風呂(SPAプール)・テニスコート・温水プール・ゲートボール場もある。
冨本温泉
楯岡駅の西9km、葉山の山裾にある保養向きの温泉。近在の湯治客に利用されているほか、葉山の登山基地でもある。
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