京都の寺院や庭園にはいろいろなデザインの竹垣が使われている。建仁寺垣、金閣寺垣、銀閣寺垣、竜安寺垣、光悦寺垣、南禅寺垣、大徳寺垣、桂垣など、それぞれ意匠が異なり、素材も丸竹、割竹、竹穂などさまざま。ちょっと他所では見られない種類の多さだ。これは京都が良質の竹の産地であることと、庭園作りの盛んな土地だったことに由来する。
通りに面した居室の部分には、京格子と呼ばれる紅殻塗の繊細巧緻な千本格子がはめこまれている。内側から外はよく見えるが、外から内は覗けない。プライバシーを守る工夫である。