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ケアマネへの愚痴 | ||
現実には「介護者の負担」という部分への配慮は形だけということが多い気がします。
介護保険を利用する時、「家族はやってあたりまえ」と直接、言葉にはしなくても
「これはダメ!」「あれはダメ!」と結局は家族がするしかなないように話を終わらせられるように感じたのは私だけでしょうか?
口では「がんばり過ぎないでくださいね」「いつでもフォローしますから」「一人で抱え込まないで」
と代わる代わる声をかけてくれますが、結局は言葉のような気がしました。
父を在宅介護するにあたって、私は母に
介護は一人で抱え込んじゃいけない。
お母さん以外の人でも出来ることは人にやってもらおう。
お母さんは自分にしかできないことだけをやるように心がけて!
と繰り返し繰り返し、話をしました。
昭和10年生の母。このくらいの年齢の人は人の世話になるということを極端に嫌います。
それがたとえ、介護保険であっても「人の手を煩わせる」という意味では同じように感じているようです。しかし、これから全介護が必要な父を在宅で介護するわけですから
・利用できるものは利用する
・介護保険を利用することは悪ではない
ということを、実介護が始まる前に母に理解させておく必要がありました。
一人で抱え込んでしまって
つぶれてしまっては意味がない。
人の手を借りることは悪いことちゃない!
みんなの手を借りて頑張るようにしようよ。
それが介護保険だから
父の退院が決まり、自宅の住宅改造が始まる頃には母も
「介護保険のサービスを利用することは悪いことではない」
と前向きに考えてくれるようになっていました。
そして、父が自宅に戻った日に行われた、第1回目のサービス担当者会議。
ヘルパーさんにお願いできることは限られるので、ヘルパーさんではできない部分は母が担当。
ヘルパーさんにお願いできること(時間が決まっているもの)をお願いしようということで
朝食の介助と顔拭きや髭剃りの身支度を介護プランに入れてもうらうように話をしようと事前に
母と話をしていました。
私が言うより母が言った方が、より効果的かも?と思い、私ではなく母に言わせることにしたのですが・・・それが完全に裏目に出る最悪の結果となりました。
普段から口ベタで人前で話をするのが大の苦手の母が、ずらっと並んだ各サービス事業所の担当者の目の前で一生懸命、話をしました。・・・が、母のその言葉に対して、ケアマネからは意外な言葉が返ってきました。
どうしても
奥様はできませんか?
この言葉で母は「そんなことも人に頼むのかと思われた」と落ち込み、父は「人からそんなことを言われるなんて恥ずかしい。おまえは何を言い出すんだ!」と母に恥をかかされたと言わんばかりのご立腹。
そして、ケアマネの言葉はその後、こう続きました。
今は介護保険は厳しくて
同居家族がいる場合
プランに入れられないんですよ
元々、人の世話になることを非常に嫌う父はヘルパーさんから介助を受けることを嫌がっていました。その上、ケアマネの口からこういう言葉がでた後は、頭っから「ヘルパーを頼むな」となってしまいました。
家事援助ならまだしも朝食の介助と朝の身支度は身体介護。
なぜ、身体介護が同居家族がいるという理由で
介護プランに入れられないのか???どうしても納得できません。
担当者会議の翌日
「身体介護も受けられないなら介護保険の意味があるのか?」「自分が間違っているのか?」
とケアマネを紹介してくれた福祉コーディネーターの方に相談しました。
おかしな話ですね・・・。家事援助と身体介護は別。
ケアマネが何か勘違いしているとしか思えませんが・・・
私は介護保険課長をよく知ってますから
一度、介護保険課の課長に確認してみましょう。
と答えてくれました。それから
お母さんの精神的な面が心配ですね・・・。
お母さんの気持ちを
十分にフォローしてあげてくださいね。
と言ってくれました。
その後、介護保険課の課長さんにも聞いてもらったところ
朝の食事の介助とや朝の身支度を介護プランに入れることは
同居家族がいてもいなくても全く関係はない。
介護保険を使うことになんら問題はない。
と介護保険課からお墨付きをもらいました。
しかし、母はあの時に言われた「どうしてもできませんか?」の言葉の為に
もういい! あんなこと頼もうとした
お母さんが悪いんだから・・・
「出来ませんか?」って聞かれれば、絶対出来ないわけじゃないから
「出来ません」とは言えないからね。
自分が出来ることを人に頼もうなんて考えたことがいけなかったのよ。
お母さんが頑張ればすむだけのことなんだから、もういい!
と完全に気持ちを殻に閉じ込めてしまい、その後しばらく、ヘルパーの支援を受けることを拒みました。私も通いでできる範囲のフォローはしましたが、母へ大きな介護負担が増えたことはいうまでもありません。
あの後、どこからケアマネに話が伝わったのか知りませんが、ケアマネの方から
「先日の朝の介助はプランに入れられますがどうしますか?」と連絡がきました。
しかしその時、自分の解釈に間違いがあったという言葉は一切ありませんでしたし、
自分が言った言葉で、母が介護保険について大きな不信感を抱いたことには全く触れもしませんでした。きっと、ケアマネさんとしては当たり前のことを確認しただけで、不正利用がないように釘を刺しただけで全く非がないことだったのでしょうね。
確かに、介護保険の不正利用も多く、必要以上に利用するケースも増えてきていた時期だったとは思いますが、日常生活全てに全介助が必要な父を在宅で介護するという状況を少しでも理解してくれているなら、私たち家族がお願いしたことが必要以上の支援だったのか?必要な支援だったのか?は理解していただけたと思います。
要はこのケアマネさんは個々の状況なんて二の次で、介護保険の制度を遵守することが最も重要なことだったんでしょう。
介護保険では同居家族がいた場合、原則的に炊事も洗濯も掃除も支援してくれません。
毎日しなければいけない膀胱瘻の消毒もヘルパーさんではできませんし、完全寝たきりなので毎日の屈伸運動が必要ですが、これも医療扱いになりますからヘルパーさんにはお願いできません。
ヘルパーさんがいる時間に合わせて、便が出るわけじゃないですから、結局、オムツ交換も家族がすることになりますから、手を貸して欲しい時に手を貸してもらえることはあまりありませんでした。
じゃあ、ヘルパーさんっていったい何をしてくれるの??
何ができるの??
だから、介助する時間が決まっている食事や身支度の支援をお願いして、その間は母に休憩してもらおうと思ったわけですが・・・それもNOを突きつけられました。
あの時、よ〜くわかりました。
この人たちの頭の中は介護保険の制度を守る
ことだけで、介護する側の負担を
少しでも軽くしてあげようなんてことは
これっぽっちも考えちゃいないんだ
母はケアマネの最初のあの一言から父が亡くなるまでの長い間、極力、ケアマネと顔を合わせることを避けました。
言葉も交わすこともありませんでした。
母は父の介護をする上でケアマネのことを自分の味方とは思えなかった
ということでしょうね。
そのことをケアマネがどうとらえていたかはわかりません。
少しは気になったのか?
それともそんなことすら全く気がつかなかったか・・・